ニュースレター71号掲載
家事部部長弁護士の茂木です。毎年200件以上の離婚相談に取り組んでおり、ありとあらゆる離婚の場面に遭遇してきたと言っても過言ではありません。
その為、多くの方から「円満な夫婦関係の秘訣」を聞かれることが少なくありません。しかし、残念ながら私もこれと言った正解には辿り着けていません。夫婦の形はそれぞれですので、「これをすれば夫婦関係が円満だ」というものは無いようです。もっとも、多くの離婚案件を見てきた中で「これをしたらダメ」、「これができないとダメ」というものは朧気ながら分かりつつありますので以下、3つだけご紹介させていただきます。
①「ありがとう」、「ごめんなさい」が言えない。
当たり前のことですが、夫婦関係が長くなっていくと意外とこの2つの言葉が言えなくなる夫婦は少なくありません。「言わなくても相手は分かってくれているはずだ」と思っていても、実際には信頼関係が少しずつ壊れていっていることがあります。
②自分の行動に見返りを求める。
「自分はこんなに一生懸命働いて稼いでいるのだから、相手は家事・育児を完璧にすべきだ。」、「自分はこんなに家事・育児を頑張っているのに、相手は遊んでばっかり。」など、婚姻生活を続けていると日々の不満は尽きません。しかし、思い返してみて下さい。そもそも交際を開始した当初は「ただ一緒にいるだけで幸せ」だったのではなかったのでしょうか。夫婦関係はビジネスではありません。短絡的に見返りを求めるのではなく、長い目で夫婦関係を考えていく必要があるようです。
③ 正論で相手を論破する。
夫婦生活の中では、たびたび「どちらが正しいか」という場面があります。いつの間にか「いかに相手を論破するか」という状況にすり替わっている場合もありますが、相手を論破した先に勝利の美酒は待っていません。自分が正しいはずだと思っている時でも、ぐっと堪えて相手を立てる強さと勇気も必要です。
私自身、結婚生活が5年目に突入し、「円満な夫婦関係の秘訣」が何かということを日々考えさせられます。素直に「ごめん」と言えないことや、余計な一言で喧嘩をしてしまうことも少なくありません。業務で夫婦間の交渉を多数取り扱っていますが、妻相手の交渉は失敗ばかりです。
「円満な夫婦関係」に正解とゴールは無いようです。「当たり前の円満な夫婦関係」を維持する為には「当たり前じゃない努力」が不可欠です。私もこれまで以上に日々努力いたします。
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