保護命令とは?DV加害者と離婚するまでの流れを解説 | 離婚 弁護士 多拠点対応|弁護士法人グレイスへお任せください

執務時間 平日9:00 - 18:00【電話受付24時間対応】

0120-100-129

メールメールでお問い合わせ

LINELINEでお問い合わせ

初回相談60分無料

0120-100-129

保護命令とは?DV加害者と離婚するまでの流れを解説

投稿日:
更新日:2025/04/03
離婚・慰謝料コラム DV

保護命令とは?

 保護命令とは、裁判所が、DV加害者から一時的な保護を受けるための命令を下してくれる制度を指します。DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)に規定がされています。

 DV(暴力)・モラハラに苦しみ、DV加害者との距離を離れることを求める方は、これまで、保護命令を申し立てていました。保護命令は、一時的にDV加害者が、①被害者の住居等につきまとうのを禁止すること、②被害者が生活の本拠としている住居から退去すること、などを定める命令でした。この命令が出ている間にDV加害者との同棲先を離れて離婚協議・調停に注力するなどしていました。

 今般、DV防止法が改正され、令和6年4月1日から、保護命令の制度が更に拡充されました。以下、改正後の制度について解説します。

接近禁止命令

 これまでの保護命令は、「接近禁止命令」と名称が変わりました。これまでの保護命令同様、一定の要件を満たせば、裁判所がDV加害者の接近を禁止してくれます。

 なお、現在は、以下で説明をしていく接近禁止命令・電話等禁止命令・退去命令を合わせて保護命令と呼びます。

被害者への接近禁止命令(10条1項)

 まず、配偶者からの身体に対する暴力や、生命・身体・自由・名誉・財産に対して害を加える旨を告知してする脅迫があった場合には、DV被害者として、接近禁止命令申立てを行うことができます。

 接近禁止命令が下されると、命令の効力が生じた日から起算して1年間、被害者の住居(但し、DV加害者と共に生活の本拠としている住居以外)付近でつきまとい行為をすることや、被害者の住所・勤務先等を徘徊することが禁止されます。

被害者の子への接近禁止命令(10条3項)

 被害者に未成年の子どもがいる場合、DV加害者が幼年の子を連れ戻すと疑うに足りる言動を行っていることなどの事情があるときは、被害者が子への接近禁止命令も申し立てることができます。

 この場合には、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して1年を経過する日までの間、子どもの住居や学校などへのつきまとい・徘徊行為をしてはならないと定める接近禁止命令が下されます。

 但し、子どもの年齢が15歳以上の場合には、子どもの同意が必要になりますので、ご注意ください。

被害者の親族等への接近禁止命令(10条4項)

 更に、被害者は、DV加害者が被害者の親族等の住居に押し掛けて著しく粗野又は乱暴な言動を行っていること等の事情から、被害者がDV加害者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要がある場合には、被害者の親族等のつきまとい等を禁止するよう求めることができます。

 これにより、被害者の親族等への接近も禁止してもらうことができます。

電話禁止命令(10条2項各号)

 また、接近禁止命令が下された場合には、被害者が申し立てれば、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して1年間、電話等の接触行為を禁止する命令も下されます。

被害者への電話禁止命令(10条2項)

 接近禁止命令が下される場合には、被害者は、DV加害者が以下の各行為をすることを禁止する命令を下すよう求めることができます。

  • ① 面会を要求すること
  • ② 行動を監視していると思わせるような事項を告げること
  • ③ 著しく粗野・乱暴な言動をすること
  • ④ 無言電話をしたり、緊急やむを得ない場合でないのに連続して電話をかけたりすること
  • ⑤ 緊急やむを得ない場合でないのに、午後10時~午前6時までの第二電話を掛けたりすること
  • ⑥ 汚物・動物の死体等の著しく不快・嫌悪の情を催させるような物を送付すること
  • ⑦ 名誉を害する事項を告げること
  • ⑧ 性的羞恥心を害する事項を告げたり、性的羞恥心を害する書面等を送付したりすること
  • ⑨ 承諾を得ないで、被害者のGPS情報を取得すること
  • ⑩ 承諾を得ないで、被害者の所持する物にGPS機器を取り付けること

 これらの行為を禁止することで、DV加害者から離れることに加えて、DV加害者からの報復・ストーカー行為も封じることが期待できます。

被害者の子への電話禁止命令(10条3項)

 また、接近禁止命令同様に、被害者に未成年の子どもがいる場合、DV加害者が幼年の子を連れ戻すと疑うに足りる言動を行っていることなどの事情があるときは、被害者が子への電話禁止命令を求めることができます。

 この場合には、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して1年を経過する日までの間、子どもに対して上記の②から⑩までの行為がなされることを禁止する命令が下されます。

退去命令(10条の2)

 また、DV加害者からの身体に対する暴力や、生命・身体に害を加える旨の脅迫を受けた被害者については、DV加害者からの更なる暴力によって生命・身体に重大な危害を受けるおそれが大きいといえる場合には、裁判所が、2か月間、①被害者と共に生活の本拠としている住居から退去することと、②当該住居の付近を徘徊することを禁止することを命じてくれます。

 これを退去命令と呼びます。被害者は、退去命令が出ている間に、DV加害者の元を離れる転居・引っ越し手続を行うことになります。この際には、近隣の警察の協力も得ることになります。

DVでお悩みの方は
こちらもご覧ください

保護命令の要件

 以上のとおり、保護命令(接近禁止命令、電話等禁止命令、退去命令)についてご紹介しました。次に、この保護命令の要件についてご説明いたします。

身体に対する暴力を受けた者

 まず、「身体に対する暴力を受けた者」についてご説明します。

 文字どおり、あなたが配偶者からの直接的な暴力を受けている場合には、あなたは「身体に対する暴力を受けた者」に該当します。この場合には、上述した全ての保護命令を申し立てることができます。

 いわゆるDVが行われた場合には、あなたご自身の身体に対する暴力が振るわれることになりますので、この要件に該当することとなります。

生命/身体に対する脅迫を受けた者

 次に、「生命/身体に対する脅迫を受けた者」についてご説明します。

 例えば、「殺す。」、「殴る。」などといった直接的な言葉を投げかけられたり、こういった言葉をLINE・メッセージ等の文字で送付されたりした場合には、この要件に該当します。また、少し間接的であったとしても、「お前どうなるか覚えておけよ。」、「お前のことを滅茶苦茶にしてやるぞ。」などといった生命/身体に対する脅迫が読み取れる内容であれば、この要件を満たすと判断される場合もあります。

 この場合にも、上述した全ての保護命令を申し立てることができます。

自由/名誉/財産に対する脅迫を受けた者

 最後に、「自由/名誉/財産に対する脅迫を受けた者」についてご説明します。

 例えば、「お前を二度と家から出さない。」、「仕事をやめろ。」などといったご自身の自由を害する旨の告知を受けたり、同様に「お前が浮気したことを会社に言いふらしてやる。」、「お前の金を全部渡せ。」などと名誉/財産を害する旨の告知を受けたりした場合には、この要件に該当します。また、間接的な内容であったとしても、その記載によっては、この要件を満たすと判断される場合があります。

 この場合には、接近禁止命令・電話等禁止命令の申立てをすることができます。

DV加害者と離婚するまでの流れ

 それでは、DV加害者と離婚するまでの流れを、保護命令を申し立てた場合を例に、ご説明します。

申立ての準備

 そもそもDV加害者と離婚するにあたり、同居中の自宅からなんとか別居したい、DV加害者による束縛を抜け出したい、と考える方は多いです。このような場合には、保護命令を申し立てることを検討することになります。

 接近禁止命令や退去命令を出してもらうことで、DV加害者の拘束から離れ、別居をスムーズに行うのです。この場合には、弁護士にご相談をいただき、必要な書類を集めて保護命令申立ての準備を進めることとなります。

申立て

 弁護士に必要な書類を渡し、これまでの婚姻生活や別居に至る経緯などに関する事実を説明したら、弁護士が保護命令申立てを行います。弁護士に依頼をすれば、申立ての準備も申立てもスムーズに進みます。

口頭弁論・審尋

 その後裁判所から、口頭弁論・審尋の日程が指定されます。この期日には、申立人側と相手方側から本人又は代理人になった弁護士が出席します。

 ここでは、同じ裁判所に申立人側の人間と相手方側の人間とが集うことになります。弁護士にご依頼いただけば、あなた自身が裁判所に出頭する必要はなくなりますので、相手方と直接会う必要もなく、口頭弁論・審尋手続を進めることができます。

保護命令

 裁判所が保護命令を出すための要件を満たしているという認定をした場合には、保護命令が下されます。保護命令が下されて確定すると、その効力が発生します。

 保護命令が効力を有しているにもかかわらず、相手方が保護命令に反してあなたに接近したり、あなたと一緒に住んでいた住居を離れなかったりすると、相手方には刑事罰が科される可能性があります。このため、保護命令違反については、警察署にも相談をすることができるようになります。

別居開始

 保護命令が効力を発生して安心できるようになってから、いよいよ安全に別居することができます。特に退去命令が下されていると、事前に警察署に相談した上で別居日を確定し、警察官に見回ってもらいながらの別居をすることができる場合もあります。

 また、別居前に事前に警察や役所に相談しておくと、DV等支援措置という、住民票上の住所を秘匿する措置を受けることができます。この制度については、ぜひ弁護士の助言を受けながらご活用されることをお勧めします。

離婚手続

 このように別居した上で、離婚協議・離婚調停・離婚訴訟などの各種離婚手続を行うことになります。こうすることで、安心して離婚を実現するまでの手続を行うことができるでしょう。

弁護士に相談するメリット

 これらの手続を弁護士に任せることで、以下のメリットを得ることができます。

  • ① 相手方と会うことなく、安全に別居・離婚することができる
  • ② ややこしい法的手続を全て弁護士に任せることができる
  • ③ あなたに寄り添う味方と共に、離婚手続を進めることができる

 特に保護命令を申し立てる場合には、弁護士による援助が必須と言えるでしょう。お悩みの場合には、早急に弁護士にご相談されることをお勧めいたします。

DVでお悩みの方は
こちらもご覧ください

まとめ

 以上のとおり、保護命令について解説しました。当事務所では、離婚・保護命令手続の案件を多く扱っています。DV加害者との離婚にお悩みの場合には、当事務所にご相談ください。

離婚・慰謝料のお悩みに関する相談受付中【初回60分無料】

0120-100-129 0120-100-129

電話受付時間 | 24時間対応

※執務時間 平日9:00 - 18:00

平日18:00〜翌9:00及び休祝日での電話でのお問合せにつきましては、受付内容の確認後、担当者より折り返しのご連絡をさせて頂いて予約を確定させることとなります。
東京・神戸・福岡・長崎・熊本・鹿児島を拠点に対応中!

【著者情報】


家事部 部長 福岡県弁護士会(弁護士登録番号:45028)

2007年 慶應義塾大学法学部 卒業

2009年 慶應義塾大学法科大学院法務研究科 修了

2010年に司法試験に合格し、東京都内の法律事務所を経て、2014年より弁護士法人グレイスにて勤務

プロフィールはこちら>>
お問い合わせはこちら