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別居と同居を繰り返している場合、退職金はどうなる!?

投稿日:
更新日:2024/07/16
事例紹介 財産分与

広島高等裁判所岡山支部平成16年6月18日判決(判例時報1902号61頁)

事案の概要

別居

原審原告(妻)は同被告(夫)が営む自動車修理業を手伝っており、それによりそれぞれの名義や共同名義、会社の名義で多数の不動産、預貯金、株式等の財産を形成していましたが、夫の不貞を理由に別居し、その後、同居と別居を繰り返した後、妻が夫に対して離婚と財産分与等を求めた事件です。

本件争点

この事件では、色々な点について争われましたが、とりわけ「財産分与の対象財産をどこまでとするか」という争点が注目されました。

というのも、通常、別居していれば、その別居時点までの財産が財産分与の対象財産となることが多いですが、この事件では、同居と別居を繰り返していたため、財産分与の対象財産を最初の別居時点までとするのか、最後の別居時点までとするのか、それとも裁判時までとするのかで争いになりました。

具体的には、この事件では、妻は、平成9年3月中旬、夫の不貞問題等で口論になり別居した後、同月下旬には同居を再開したものの、その後、同年11月に夫婦喧嘩になり、再度別居したという事情がありました。

裁判所の判断

判決では、「婚姻が破綻した時点」、すなわち「最後の別居時(同年11月時点)」の財産を財産分与の対象財産とすべきと判断しました。

弁護士の視点

この判決のように、同居と別居が繰り返される場合には、通常、最終的な別居時が基準となります。

ただし、帰宅が一時的なものであり、同居とまではいえない場合等には、その前の別居を基準とすることになりえるので注意してください。具体的には、帰宅後に、わずかな期間で別居した場合等は、一時的な帰宅とされやすいです。また、かなりの長期間(数年間)の別居後に、帰宅したものの、わずか1か月程度で別居に至った場合等は、別居の理由や、同居の経緯、最終的な別居の理由等によっては、最後の1か月が財産形成に寄与することは少ないとして、最後の同居期間は一時的なものとされることもあり得ます。

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【著者情報】


家事部 部長 福岡県弁護士会(弁護士登録番号:45028)

2007年 慶應義塾大学法学部 卒業

2009年 慶應義塾大学法科大学院法務研究科 修了

2010年に司法試験に合格し、東京都内の法律事務所を経て、2014年より弁護士法人グレイスにて勤務

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