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自己愛性パーソナリティ障害とモラハラ

投稿日:
更新日:2024/11/01
離婚・慰謝料コラム モラハラ 男女トラブル

自己愛性パーソナリティ障害とは

「自己愛性パーソナリティ障害」とは、自分に対して誇大なイメージを抱き、注目や賞賛を求める一方で、他者からのマイナスな評価に対して過敏に傷つきやすく、他者に対する共感性が薄いことを特徴とする障害であると言われています。

また、アメリカの調査では「自己愛性パーソナリティ障害」に罹患するのは、女性より男性に多いという調査結果も出ています。

自己愛性パーソナリティ障害の特徴

「自己愛性パーソナリティ障害」をもつ人は、他者からの注目や賞賛を強く求めるため「自分大好き人間」であるかのような印象を持たれがちですが、その印象とは裏腹に「ありのままの自分を愛せない」障害であると言われています。

「自己愛性パーソナリティ障害」をもつ人の深層心理には、強い劣等感やコンプレックス、自己無価値感が潜んでおり、そのため、ともすれば簡単に崩れてしまう自尊心を「他者から高い評価を得ること」「自分は万能で特別な存在であると自己暗示すること」「身近な弱者を見下し貶めて優越感を得ること」などによって維持しようとします。

そこで「自己愛性パーソナリティ障害」を診断する際には、その人が

・自分が特別であるという信念
・無条件に賞賛されたいという欲求
・共感の欠如
・傲慢、横柄

以上のような特徴をもっているかという点をチェックするものとされています。

「自己愛性パーソナリティ障害」の原因としては、遺伝的な要素があるとか、子ども時代の親からの扱われ方が影響しているなどといわれているところです。

夫のモラハラは自己愛性パーソナリティ障害のせい?

「自己愛性パーソナリティ障害」をもつ人は、賞賛や注目を強く求めるため、外では理想の自分を演じる一方で、絶えず、身近な弱者を否定し、傷つけることで精神のバランスをとろうとしますが、このことは、モラルハラスメントの加害者の特徴と重なる部分が多くあります。

モラハラ夫が、日常的に妻を否定し、精神的に傷つける行動を繰り返す背景に「自己愛性パーソナリティ障害」があることを指摘する専門家もいるところです。

モラハラは治せる?

モラハラ夫との離婚相談にいらっしゃる方の中には「夫のモラハラが治るのであれば、離婚も考え直したい」と悩まれている方も多くいらっしゃいます。

しかし、モラハラ夫のモラハラが治ることは、ほぼ期待できません。

モラハラ夫がモラハラ行為をする背景には、相手を支配して、自身が優位に立ちたいという欲求がありますが、さらに「自己愛性パーソナリティ障害」が潜んでいる場合もあり、このことにモラハラ夫自身が向き合い、変えるのは並大抵のことではないためです。

夫のモラハラで離婚を考えたら弁護士に相談を

夫のモラハラが耐えられず、離婚を考える方は非常に多くいらっしゃいます。

夫のモラハラで離婚を考えたら、別居を検討する、証拠を残すなど、離婚に向けた準備をする必要があります。

もっとも、別居にあたっては、事前の証拠や資料の収集、別居の際に持ち出すものの選定、転居先の住所がモラハラ夫に知れないようにするための手続き、夫に別居を反対された場合の対処法など、準備・検討することが多岐に渡ります。

また、モラハラの証拠に関しては、モラハラ(精神的暴力)は身体的暴力と異なり、客観的な証拠を残すことがむずかしい面がありますので、後々、有効な証拠になるよう証拠を準備する際にも注意すべきことがあります。

モラハラ夫と離婚の手続きを進めるにあたり、後々、不利にならないためにも、モラハラ夫との離婚に悩まれた場合には、一度、弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人グレイスはモラハラ離婚に実績と自信があります

当事務所は主に離婚案件と相続案件のみに注力する家事部を設置しており、年間1000件以上のご相談に対応しております。
そして、当事務所には数多くのモラハラ離婚案件の解決実績がありますので、ご相談者のお悩みに沿ったアドバイスをすることができます。

モラハラ夫との離婚を考えられている方は、ぜひ一度、当事務所にご相談ください。

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【著者情報】


家事部 部長 福岡県弁護士会(弁護士登録番号:45028)

2007年 慶應義塾大学法学部 卒業

2009年 慶應義塾大学法科大学院法務研究科 修了

2010年に司法試験に合格し、東京都内の法律事務所を経て、2014年より弁護士法人グレイスにて勤務

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